起業するときに、レンタルオフィスやシェアオフィスを拠点にしてビジネスを行なっている人は増加傾向にあります。
会社として将来的に事業を大きくしていくつもりであれば、会社用の固定電話番号は必要です。また、大きくしたいと思っていない個人事業主であっても、プライベートを区別するために仕事用の電話番号を持っていた方が何かと便利です。
この記事では、レンタルオフィス・シェアオフィスの運営企業から提供される固定電話設備を利用せずに、独自に固定電話番号を取得してスマホで利用する方法について紹介します。
レンタル・シェアオフィスの固定電話設備の利用がお勧めできない3つの理由
レンタルオフィスやシェアオフィスでは、固定電話設備や電話番号の貸し出しがオプションサービスとして提供されている場合がほとんどです。一見、便利なサービスですが、実はこれらのサービスはおすすめできない理由があります。
①移転時に固定電話番号を継続して使えない
お勧めできない最大の理由としては、レンタルオフィスやシェアオフィスから移転する場合、それまで利用してきた電話番号や固定電話設備を継続して利用することができないことです。
新たに電話番号を取得する手間がかかるだけでなく、各種届出先への変更申請、取引先への連絡、ホームページや印刷物(会社案内・名刺など)の更新などが必要となり、作業や費用が大量に発生することになります。
②料金が高い
レンタルオフィスやシェアオフィスの固定電話設備は発着信が可能な半面、通常の固定電話よりも通話料が割高です。
NTTやKDDIなどの大手通信会社が提供する固定電話の通話料が3分あたり8.8円であるのに対し、3分あたり22円が相場と言われています。更に、サービス利用料や機器レンタル料が別途発生するケースもあります。
③転送や取次ぎが制限されやすい
レンタルオフィスやシェアオフィスの固定電話設備は割高なため、電話機を1台だけレンタルするというケースが一般的です。
その場合、複数の人数で働いていたり、外出している時の転送や取次ぎが大変です。外部システムとの連携も施設によっては制限がかかります。
レンタル・シェアオフィスで独自の固定電話番号を利用する方法
レンタルオフィス、シェアオフィスで独自の固定電話番号を利用する方法はいくつかあります。それぞれメリットやデメリットがあるので、自社にとって最適な方法を選択してください。
電話代行サービスを使う
受電がメインで発信をほとんど行わない場合は、電話代行サービスを利用する方法があります。
利用料を支払えば代行スタッフが電話対応を行ってくれるので、業務に集中することができるというメリットもあるため、便利です。
また、電話対応を行うスタッフがいることで、取引先からの信頼感の獲得にも繋がります。ただし、発信業務が不可能なため、クレームや急な問い合わせといった突発的な状況への対応は困難というデメリットがあります。
自分で固定電話会社と契約する
自分でNTTやKDDIなどの固定電話会社と契約して、固定電話と電話回線を取得する方法もあります。
取得するのにお金と時間が必要となるものの、運用コストはレンタルオフィス・シェアオフィスのサービスを使用するより安価となるケースが多いようです。また、自社の資産として電話回線と業務用電話機を保有したい場合にも効果的です。
ただし、レンタルオフィスやシェアオフィスでは「固定電話回線は引けない」「光回線はオフィス側が用意したものしか利用不可」など制限がかけられている場合があります。また、オフィスの移転時には設備の移設に多額の費用がかかる点にも注意が必要です。
IP電話サービスを利用する
インターネット技術を用いた通信回線を介して接続するもので、IP電話の「I」は「Internet」(インターネット)、「P」は「Protocol」(プロトコル)を意味しています。
050で始まる電話番号が割り当てられており、目にしたこともあるのではないでしょうか?IP電話サービス提供している会社と契約し、スマホにアプリをインストールすれば使えるサービスも多くあります。
一方で、03で始まる電話番号と比ベて社会的信用度が低くなってしまうことや、110や119などの緊急通報ができないといったデメリットがあります。
しかし、03などの市外局番で始まる、いわゆる固定電話番号を使うことができるIP電話サービスが登場しています。
レンタルオフィスやシェアオフィスでの利用に最も適したサービスと言えますので、次章にて更に詳しくご紹介します。
IP電話サービスがレンタルオフィス・シェアオフィスで最もおすすめな理由
レンタルオフィス、シェアオフィスで固定電話番号を取得する場合、IP電話サービスの利用が最もおすすめな理由を解説します。
初期導入コスト・運用コストが安い
インターネット環境さえあれば電話回線とつながっていなくてもスマホで固定電話番号を利用できるため、レンタルオフィス・シェアオフィスにオプション費用を払ったり、電話回線を引いたり、電話機を買ったり借りたりといった初期導入コストを抑えられます。
サービスを提供している会社によりますが、通話料金を全国一律3分8.8円で提供している会社も複数あります。また、同じサービスに加入している電話同士なら通話料はかからないため、運用コストも抑えられる可能性が高まります。
オフィスを移転しても電話番号を変えずに済む可能性がある
オフィス移転の際、固定電話番号をそのまま利用できる可能性があります。
例えば、東京「03」エリアのレンタルオフィスやシェアオフィスを利用する際にIP電話サービスに加入し、その後、同じ東京「03」エリアに移転する場合は、その固定電話番号をそのまま利用することができます。
それによって、最も手間とコストがかかる、電話番号の変更を行う必要がなくなります。
固定電話番号をすぐに利用できる
IP電話サービスは機器や回線の設置工事が不要なため、最短で数日から1週間程度の短期間で導入が完了するため、固定電話番号をすぐに利用できます。
利用開始までの期間が短縮されるため、手軽に事業を開始したいレンタルオフィスやシェアオフィスユーザーにおすすめです。
保有しているスマートフォン1台で私用と仕事用の両方に利用できる
スマートフォンにアプリを導入するだけで導入できるため、従業員の携帯電話を業務に利用するBYOD (Bring your own device)を導入することが可能になります。
スマートフォンでも固定電話番号による発着信が可能で、プライベート用電話番号が流出する心配はありません。従業員が少なく、外出する機会も多い小規模事業者での運用に適しています。
また、タブレットやパソコンなど、スマートフォン以外の機器を端末として利用することも可能です。
おわりに|IP電話サービスがレンタルオフィス・シェアオフィスで最もおすすめな理由
レンタルオフィス・シェアオフィスの運営企業から提供される固定電話設備を利用せずに、独自に固定電話番号を取得してスマホで利用する方法について紹介しました。
固定電話番号をスマホで利用できるIP電話サービスの存在を知っているのと知らないのとでは、便利さやコストにおいて大きな差が生じることがお分かり頂けたのではないでしょうか?
ただ、レンタルオフィス・シェアオフィスで固定電話番号をスマホで利用できるIP電話サービスを利用するためには制約条件があります。特に、シェアオフィスの場合は、「行ったら必ず使用できる場所」である必要あります。
当社では、「東京03」「大阪06」「京都075」「横浜045」「広島082」地域のレンタルオフィス・シェアオフィスでビジネスを行う方に、固定電話番号を利用できるIP電話サービス「じむでん」を提供しています。
制約条件についてもこちらに掲示させて頂いてますので、申込可能かどうかご確認頂ければ幸いです。
よろしければ、サービスの詳細をご覧頂き、お気軽にお問い合わせください。